・「絆スキル」「コミュニティ」とは何ぞや?
自身と他の存在との関係が深まるごとに増える「絆」をパワーに変えることが出来るルールです。
「俺はあいつのために負けられないんだよ!」という感じでイメージしてください。
「絆」なので、絆が深まると相手との関係もよくなります。
「絆」とは、他者とのコミュニケーションによって増えていき、一定のコミュニケーションをとると「コミュニティ」というものが発生します。
「コミュニティ」とは、絆が深まると発生するもので、コミュニティに入っているとそのコミュニティに関わるものから褒章(神威といいます)を得たり、情報収集や会話のとっかかりとなるキーワードを得ることが出来ます。
「絆」や「コミュニティ」の深まりは「貢献ポイント」という数値で表されます。増えれば増えるほど絆が深まっていきます。
貢献ポイントが上がっていくと「絆レベル」が上がっていきます。この絆レベルごとに、絆スキルが強力になったり、レベルの高い神威が使えたりします。キーワードももちろん増えます。
元は「P3」というPS2のソフトから実装されたシステムですが、執筆者はやったことありません。
絆を深めれば深めるほど、PCは強くなります。その力は、魔王や邪神、魔神や大天使などの強力な悪魔を打ち倒す力となるのです!
・どうやって使うの?
1、まず、「絆シーン」を演じます。
対象NPC(一応PCでも可能)と接触し、「絆」を深めます。
基本的にロールプレイです。この際に、会話判定を要求されるかもしれません。
そして、「貢献ポイント」を増やしていきます。
この貢献ポイントは、絆シーンを演じたことにより増えていきます。(基準としては、会話判定に成功した場合に目に見えて増えます)
よい結果が出たら、1d10増えます。
例
PCは、近頃起こっている噂を調査するために、オカルト雑誌「妖(あやかし)」で活躍するフリーライター「ヒジリ」に話を聞くことにした?
「おう、その噂か、こっちも調べているところでな」
PCは、こちらもその噂を追っていることを調べた。
「……なに、お前さんも調べてるのか! ちょうどいい、ここで情報交換といこう」
PCは情報交換をした、そのときに会話判定を要求されたが、無事に成功。
「なるほどな、こっちも知っている限りのことを教えてやる。俺はこの事件の真実が知りたい」
ヒジリは快く情報を渡してくれた。
これは情報フェイズで情報がほしいときの情報の集め方の一例としてみてもいいでしょう。
ヒジリさんは今回の事件の情報が欲しかったので、PCの申し出には快く答えてくれました。
こういった、相手が望む行為をしっかりと見極め、それを行うと宣言すると、得られる貢献ポイントも増えていきます。
大体、3d10まで増えます。ダメな場合は1しか増えなかったり、まずい場合には1d10位減るかも知れません。
この絆シーン、対象が「人物」や「団体」である必要はありません。
「武器」だったり、「拳や足」だったり、「概念」だったり、「思想」だったりします。
自分の持っている武器に絆を結んだり、己の拳に誓いを立ててみたり、自分のプライドを賭けてみたり、資本主義の名の下に戦ってみたり……。あんまりやらないほうがいいですが、マイナスの概念もありでしょう。「悔恨」とか「病気」とか「体重」とか。煮えたロールプレイをしたい方は、要相談で。
女神転生以外でも、絆シーンといえる場面はたくさんあるでしょう。あの名シーンも絆シーンで再現出来るかも。
探せばいろいろあるので、バンバン参考にするといいかもしれません。
この貢献ポイントが、合計で10以上に達したら、絆レベルが発生します。
絆レベルは、貢献ポイント/10(端数切捨て)であらわされます。
最高レベルは10。貢献ポイントも100がマックスです。
絆レベルが上がれば、強力な絆スキルや神威が使えるようになるのです。
2.絆スキルを使います。
まず絆スキルから説明します。
絆スキルとは、主に戦闘中に補助行動として割り込んで使用します。
効果ごとに、さまざまなタイミングで使うことが出来ます。
@自分が受けるダメージを「絆レベル*10点」軽減できます。貢献ポイントの端数切捨てと覚えておくとわかりやすいかも。加えて、バッドステータスの発生する確率を「絆レベル*10%」軽減できます。
強力なダメージが来たときに。ただし、最高でも100点しか減りません。命運などの効果で半減した後に減らせば、強力な攻撃が来ても被ダメージゼロで立っているなんて芸当も可能です。
例
あらかじめルイ・サイファーとの絆シーンを演じた堕天使の悪魔PCが、弱点の氷結相性の攻撃を受けた。このままでは確実に死ぬだろう。
そこで、絆スキルを使うことにした。
ルイ・サイファーとの絆レベルは4。効果@を使用して、命運1点で半減した後ダメージを減らせば、最小限の損害ですむだろう。
命運でダメージを半減し、そこから4*10の40点ダメージを減らした。
これで生き残ったが、バッドステータスセービングロールが残っている。
FREEZEの確率は20%だが、弱点相性で40%。
だが、絆スキルを使用しているので-40%。可能性0。クリティカルでもしない限り凍ることはない。ありがとうルイサイファー。そして適宜決め台詞(嘘)。
A自分か、絆を結んだ対象のHPかMP(選択)を「絆レベル*10点」回復できます。
これも100点まで。小さい効果ですが、どのタイミングでも撃てます。
例
BOSSの猛攻をHP1でしのぎきった空手家PC。さぁ反撃だ……というところでとんでもないことに気がつく。なんと、HPをコストとするスキルが使えない!
回復するキャラクターはイニシアティブで後手にいる……このゲームはイニシアティブを遅らせることが出来ない。
そこで絆スキルの出番だ。
ライバルの絆4レベルを使い、HPを40点回復!
さぁBOSSよ食らえ、大地鳴動+気合付き「暴れまくりV」を!
B自分か、絆を結んだ対象が行う1回の行動に対して、判定値を「絆レベル*10%」上昇させ、さらに威力ダイスを「絆レベルd10」追加できます。
これこそ絆スキルの醍醐味。判定値と威力を同時に増やすことが出来るこの効果は、絆スキルを使う上で最も強力といえるでしょう。
ちなみに、この結果判定値が100%を超えて、マルチアクション出来るようになった場合、威力ダイスの増加はマルチアクションしたすべての行動に乗ります!
例
先ほどの空手家PCの反撃が始まる。
力判定値は180%、使うスキルは気合+大地鳴動入り「暴れまくりV」である。
ここで、空手家PCは師匠との絆10lv使用を宣言。力判定値180%を+100%し、280%の判定値で攻撃を行える。
暴れまくり「V」の効果でクリティカル率が1/5であることをいいことに、空手家PCはマルチアクションを宣言、三分割! 判定値93%で3回振ることが可能だ。
3回振って、結果は05、23、65。クリティカル、通常、通常である。
相手はすべて回避失敗。ダメージロールだ。
すべてのダメージロールに+10d10することが出来る。追加格闘威力Vを持っている空手家PCは、格闘威力1d10+追加格闘威力3d10+絆10d10で、合計14d10サイコロを振ることが可能だ!
C絆の対象をカバーリングできます。
これは「カバー」スキルと同様に扱い、ダメージとバッドステータスを総て受けます(セービングロールは可能)。絆レベルを必要としません。つまり、Cだけは貢献ポイントが10未満でも使うことが出来ます。
この効果は、一つの絆につき1回までしか使用できません。
これらの効果は、絆シーンを一度でも演じた絆に関してのみ、使用できます。
神威を使う。
NPCとの絆の中には、貢献ポイントをためることによって「神威」と呼ばれるものを与えてくれるNPCがいます。
NPCの絆の中には「コミュニティ」と呼ばれるものに該当する絆もあり、その貢献ポイントはコミュ・ポイントと呼ばれます。
各コミュニティには、「神威」と呼ばれる特殊なパワーを発揮することができます。
これは、コミュニテイの組織力や、その人との魂のつながりによるパワーをあらわすものです。
基本的に、コミュ・ポイント(貢献ポイント)が高ければ高いほど使える神威も強力になっていきます。
では、この神威はどうやって使えばいいのか?
1.使いたい神威を選択し、必要ポイントを見て、コミュ・ポイントが足りているかどうかを確認。
2.アプローチ・フェイズを使って神威を使う「承認」を得ます。これを「承認レベル」といいます。
3.承認を得た後、好きなタイミングで神威を使うと宣言します。
神威は1シナリオ1回しか使用できない消費型のスキルです。
戦闘開始前はいつでも行うことが出来ます。戦闘中は、1アクションを消費して行うことが出来ます。
貢献ポイントが必要ポイントを大きく上回っていた場合、承認なしで神威を使うことも可能です。
コミュ・ポイント10以上ならば、必要コミュ・ポイント5以下の神威が、
コミュ・ポイント50以上ならば、必要コミュ・ポイント20以下の神威が、
コミュ・ポイント100ならば、必要コミュ・ポイント50以下の神威が、承認なしで使用できます。
では、どのNPCがどんな神威を使うことが出来るのか?
……量はかなり多いです。そして、神威の種類もかなり多いです。
公式にいない、オリジナルのNPCに関しても、コミュ・テンプレートが存在しますので、ご安心を。
絆スキル・神威は全体ではセッション中で合わせて3回しか使用できません。
特殊な絆。
絆の中には、コミュニティにならない絆があります。
「武器」や「スキル」、「召還悪魔」などの絆がそうです。
これらはコミュニティとして使用できない(絆スキルとしての使用は可能)代わりに、絆レベルが上がっていくごとにさまざまな効果が得られます。
・武器への絆。
絆レベル1ごとに、命中修正+1%、威力修正+2を得ます。
絆レベル5以上になると、スキル「武器強化」の対象になります。
これは、どのクラスでもレベル下一桁0台の成長でレベル15(つまり20から)から取れるスキルです。武器の命中修正と威力修正が2倍になります! ただし、武器の威力が50を越えているものは+50が限度になります。
魔晶変化武器には適用されません。
・ファッションへの絆
防具に絆を取ることも出来ます。しかし、普通の防具に絆をとっても、絆スキルとして利用できる効果しか得られません。
ファッションだけは、絆を得ることで効果が現れます。
絆レベル1ごとに、イニシアティブに+1、回避判定に+1%を得ます。
・スキルへの絆
スキルに絆を取ることによって、スキルの判定と威力を強化できます。
絆レベル1ごとに、判定に+1%、威力に+2の修正を得ます。
威力や判定値のないスキルは強化されず、強化系、低下系は効果がありません。
・ソウルリンク
サマナー・サクセサー・アウトサイダーは使用している悪魔カードと3レベル以上の絆を結ぶことによって、自分が得た経験点と同じ経験点を悪魔カードに与えることが出来ます。
スキル「ソウルリンク」と同じような効果だが、悪魔に格闘武器を持たせることが出来ないなど、スキル「ソウルリンク」のような効果はありません。
・サマナー・アウトサイダーと絆
サマナーやアウトサイダーは、特定の悪魔1体と絆を結ぶことによって、その悪魔限定で命運を使わない悪魔召還や変身が可能になります。
絆レベル3ごとに1回ずつ、無償召還・変身が可能です。10レベルなら4回の召還・変身が可能です。
・サクセサーと絆
サクセサーが魔晶変化武器に絆を結ぶと、さまざまな効果を得られます。
絆レベル1以上で、常にその武器のありかを感知できます。
絆レベル3以上で、シナリオに1回、武器を瞬間的に呼び出すことができます。
絆レベル5以上で、前述の「武器強化」を得ます。
絆レベル7以上で、「(属性攻撃スキルと同じ相性)見切り」を得ます。
絆レベル10以上で、「真・武器強化」を得ます。これは、武器強化の効果を3倍にしたものです。
魔晶杖にも絆を取ることができ、「武器強化」はブースター、「真・武器強化」はハイ・ブースターに読み替えます。
・悪魔PCと絆
悪魔PCは、自分よりレベルが「絆レベル×3」高い悪魔から自動効果ではないスキル1個を学び、使うことが出来ます。
絆レベル/2回、1シナリオごとに使用可能となります。
判定値と威力は、自分のデータを基準としますが、絆1レベルごとに判定値+10%、威力に+2のボーナスを得ます。コストは自分もちです。